ライフサイエンス研究者向けのAdwordsについて思うこと:その1

ライフサイエンス研究者向けに研究用試薬や機器を販売する業界でも、GoogleのAdwords広告を使うメーカーが最近はずいぶんと増えた印象があります。

例えば「リアルタイムPCR」で今朝検索を行ったときは以下のようにたくさんのメーカーの広告が出てきました。

adwords real-time PCR.png

このように各社がインターネット広告に興味を持ってきているのは大変良いことではありますが、もう少し改善できるかなと感じる点が多少あります。それについて少し見ていきたいと思います。なお良いAdwords広告の書き方については、多数のウェブページで紹介されており、大体どれも同じようなことを言っています。例えばこのウェブページにも紹介されていますので、これを読みながら以下を見ていただければ分かりやすいと思います。

www.lifetechnologies.co.jpの広告

これをクリックしたときに移動する先は以下のページです。つまり、これはブランディング広告になっています。モノを売ったり、お客様に具体的なアクション(例えば資料請求)などを促す広告になっていません。確かに広告のコピーも「ライフサイエンス業界のリーダーとして革新的な機器を提供。」などとなっていますので、具体的な何かを訴求する広告にはなっていません。

普通に考えると、Adwordsには非常に不向きなタイプの広告です(参考)。テキストだけなので、Adwordsにはブランディング力はあまりないはずです。まぁ、このコピーだとクリックされることも非常に少ないと予想されますので、出費も少なく済みそうですが。

lifetech adwords.png

www.takara-bio.co.jpの広告

この広告は非常に具体的で、余計な言葉も無く、多くのクリックが得られそうな気がします。特に「リアルタイムPCRプライマー」という検索キーワードのときは良いと思います。

ただしより改善するのならば、タイトルを「リアルタイムPCR」のとどめるのではなく、「リアルタイムPCRプライマー」とまでやってしまった方が良かったかもしれません。

しかしこの広告の最大の問題はランディングページです。この広告をクリックすると以下のページに飛びますが、このページのどこにプライマーの設計や注文の話がどこにあるのか、かなりじっくり見ないと分かりません。皆さんは分かりましたか?右の下から1/3ぐらいのところ、「Perfect Real Timeサポートシステム」という青いボタンの上に、小さい文字で「リアルタイムRT-PCR用プライマー」と書いてあるだけです。これは最悪ではないにせよ、あまり良いランディングページとは言えません(参考)。
takara adwords landing.png

www.roche-biochem.jpの広告

リアルタイムPCR用試薬のサンプルを無料で配布しているということですが、恐らく少ない文字数で表現するのに苦労したためか(Adwordsは文字制限が厳しい)、タイトルが「LightCycler用サンプル」という若干意味不明なものになってしまってます。サンプルというのは訴求力のある言葉ではありますが、「実験試料」という意味もあるので、「無料サンプル」などにした方が良かったかもしれません。ただ「ライトサイクラー」という長いブランド名を入れなければならない広告なので、文字数が本当に大変だと思います。ブランド名はタイトルではなく、広告テキストに移した方が良かったかもしれません。いずれにしても、複数の候補をテストするしかないでしょう。

その他のAdwordsについて

今回は非常にメジャーなトピックであるリアルタイムPCRについてのAdwordsに利用について簡単に見てみました。リアルタイムPCRのようないわゆる注目分野はまだ割と簡単で、分かりやすく、取り組みやすいと思います。普通の広告の考え方でアプローチできるのです。

しかしAdwordsが効果を最大に発揮しそうなのは、実はロングテールの部分、つまり個別には注力できない雑多な製品です。例えば個別のsiRNAオリゴだとか抗体、電気泳動用分子量マーカーとか、普通だったらいちいち広告が出せないような製品であっても、Google Adwordsを使えば細かく顧客ターゲティングして訴求することができます。

例えば「アポトーシス」でさっきGoogle検索を行ったところ、出てきたのはAmazonでした。

amazon.png

なんでAmazonがこんなものまで広告出してるんだ?というのが疑問ですが、これも彼らのロングテール戦略の一部です。

次回、こういったAdwords広告について考えていきたいと思います。

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