研究者からのアクセスが多いのか、それともメーカーや代理店からのアクセスが多いのか

最近メーカーや代理店に訪問してバイオの買物.comの話をすると、研究用製品の末端顧客である研究者からのアクセスが多いのか、それともメーカーもしくは代理店からのアクセスが多いのかという話題になることがあります。

バイオの買物.comは研究用製品を簡単に探したり比較したりするためのウェブサイトであり、研究者が利用することを念頭にデザインしています。その一方で、競合分析をしたいメーカーや、顧客からの依頼を受けた代理店(「こんな製品が欲しいんだけど、探しておいてくれる?」)が利用することも考えられます。

そのどっちが多いのか、気になるところです。

ウェブサイトのログを解析すれば、大学(ac.jpドメイン)と企業(co.jpドメイン)からのアクセスがわかるので、簡単にわかるのではないかと思う方が多いかもしれません。しかし実際には細かい問題が多く、Google Analyticsなどのログ解析システムでは必ずアクセス数は過小評価されます。大学や企業からのアクセスを実際よりも少ない結果が得られ、その他のところからのアクセスが過大評価されます。

詳細な推定方法および計算は別のブログ記事に書こうと思いますが、この問題を解決する方策として大学ユーザと企業ユーザのPC環境の特徴に着目しました。具体的には大学ユーザはMacの利用者が多い点、および企業ユーザはブラウザとしてInternet Explorer 6 (2001年公開のバージョン。最新バージョンはInternet Explorer 9)を未だに多く使っている点を指標にしました。

その結果を以下に示します。

  1. バイオの買物.comにアクセスする訪問者を a) アカデミック、b) 企業、c) その他 に分けました。
  2. 「アカデミック」とはac.jpドメイン(大学)からの訪問者に代表されるように、仕事で使用するパソコンを自由に選択でき、歴史的に図表作成やプレゼンテーションに強みがあるMacintoshの使用率が40-50%と高いユーザ層(日本の平均Mac使用率は5%)。大学や公立研究機関が中心と考えられます。
  3. 「企業」はco.jpドメイン(企業)からの訪問者に代表されるように、仕事で使用するパソコンは会社から支給され、アプリケーションのインストールやアップグレードにはITの許可が必要とされることが多いユーザ層です。昔開発したイントラネットとの互換性を考えて、40-50%が未だに10年前のInternet Explorer 6を使わされています(日本の平均IE6使用率は3%)。製薬企業で研究開発をしているユーザもこの中に含まれます。
  4. 「まとめてカタログ」(catalog.castle104.com)は、70%のユーザが「アカデミック」、19%のユーザが「企業」でした。(Google Analyticsで単純にac.jp, co.jpの数字を見ると、それぞれ41%, 11%)
  5. 「まとめて抗体検索」(antibody.castle104.com)は、74%のユーザが「アカデミック」、19%のユーザが「企業」でした。(Google Analyticsで単純にac.jp, co.jpの数字を見ると、それぞれ44%, 7%)
  6. 「ニュース・セミナー・キャンペーン」(news.castle104.com)は、44%のユーザが「アカデミック」、31%のユーザが「企業」でした。(Google Analyticsで単純にac.jp, co.jpの数字を見ると、それぞれ26%, 15%)

以上の結果からわかりますように、Google Analyticsで単純にac.jpやco.jpの数字を見ただけだと、アカデミックユーザや企業ユーザの数を大幅に過小評価してしまいます。要注意です。

またバイオの買物.comの各サービスは、メーカーや代理店にも利用されていますが、それ以上に末端顧客である研究者に多く利用されていることがはっきりわかります。ただし「ニュース・セミナー・キャンペーン」については「企業」の利用者が多くなっていて、競合分析などに活用されている可能性があります。

少なくともバイオの買物.comに関して言えば、「メーカーや代理店にばかり利用されているのでは?」というのは当てはまらないようです。むしろ当初の狙いどおり、研究者に利用してもらっているといえます。

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2 Responses to “研究者からのアクセスが多いのか、それともメーカーや代理店からのアクセスが多いのか”

  1. 福田雅人 says:

    毎朝チェックしています。ライフサイエンス業界の動きが分かるので、友人や知り合いにバイオの買い物を勧めています。非常に助かります。ありがとう。

  2. ありがとうございます。残念ながら毎朝は更新できませんが、ライフサイエンス関係者にとって役に立ちそうな情報があったときや、何か思いついたときにはなるべく書き込むようにしていますので、よろしくお願いいたします。

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